日雇い派遣脱出方法

日雇い派遣労働者の方でこのサイトを見てくださっている方も少なからずおられるようですので、このようなページを設けさせていただきました。

今の時代、いわゆるガテン系の現場では無くなってしまうと業務が滞ってしまうほど、日雇い派遣の存在意義は確立されています。
つまり現在の日本社会の歯車が円滑に回るため、そして勝ち組が勝ち組でいられるために日雇い派遣労働者は存在しているのです。
しかし、当の日雇い派遣労働者にとって大切なのは日本社会の構造より自分自身の将来。ボランティアに自分の将来を捧げる義務なんてありません。

現在、特にネットカフェ難民の救済方法など、日雇い派遣労働者に焦点を合わせて国レベルで話し合われていたりしますが、 これは利害の絡んだ、ただのポーズでしょう。
日本は資本主義社会です。 若気の至りで立場に甘んじた落伍者を慈愛の精神で救う者はいません。結局信用できるのは自分だけ。
這い上がるのなら、自ら計画を立てて実行に移すしかないと私は思います。

ここではその計画を挙げていこうと思います。
這い上がるにはある程度の妥協や苦痛が伴います。

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◆派遣先業者にアピールする
日雇い派遣労働者にとって最も現実的で手っ取り早い方法ですね。
ずっと出入りしていれば、馴染みの職人さんもいるため、気性の荒い現場でも一見さんよりははるかに楽に職人デビューできます。

出荷系の倉庫に至っては、長期で入っている人ならば非常に楽に潜り込める場合があります。
出荷系はとにかく少しでも使える人間が欲しいという場所が多く、働いていて人間関係が良好の場合は、こちらからアピールすれば歓迎される事が多いです。
現在は倉庫側が派遣を使う有効性を知ってしまったせいか、倉庫側から社員登用の話を持ちかけることは少なくなりましたが、昔は頻繁にその話を持ちかけられました。

私が感じた限りでは、常勤で働いている日雇い派遣労働者はほとんどがガムシャラな働きぶりをみせます。社会の底辺と位置づけられた中で、アイデンティティを保とうとする心理の顕れなのかもしれませんが、それはきっと業者には好印象になっていると思われます。
夢や目標がいまいち漠然としたまま形を描けないのであれば、考えてみてはどうでしょうか。
夢は就職しても見つけられます。それどころか、生活が楽になる事で今まですぐ近くにありながら見えなかった世界も見えてきて視野が広がる事もあるのです。

オフィス系派遣会社に登録する
「ガテン系はもういい。やっぱり座り仕事がしたい」
多くの日本人の頭の中には就職=ホワイトカラーの発想が刷り込まれていることから、日雇い派遣のなかにも畑の違う世界に進もうと思っている方が多くいます。

しかし現実は厳しく、新卒でもなければ経験者でもない馬の骨が簡単に入り込めるほど甘くありません。
募集欄に「未経験OK」と書いてあっても年齢がある程度イっていれば書類の時点で落とされる事も多いです。
「25〜35歳くらいまで」と書いてあっても未経験33歳が応募しても多くは相手にしてもらえません。
今のオフィス系企業は新卒以外の人材を育てる気はまったくないと考えたほうが良いでしょう。
しかし、「30歳まで」という募集に35歳の人が応募して採用された例もあるので、可能性は0ではありません。その人は異常に「熱い人」だったのですが、要は熱意の問題でしょう。

さて、前置きが長くなってしまいましたが本題です。
武器になるスキルもなく自己プロデュース力もない人は、とにかく長期的な計画を立てる必要があります。
そこで計画の入り口としてオフィス系の派遣会社を利用しましょう。
「また搾取される派遣に登録かよ」
そう思われるかもしれませんが本来、派遣会社は「使われる」のではなく「利用する」ためにあります。企業が派遣会社を利用しているように、人材側も「利用する」という意識で付き合いましょう。
派遣会社に登録すれば、担当者が相応の会社を探してくれて人材としてプロモーションしてくれるのです。これを利用しない手はありません。
しかもスキルアップの為の研修を実施している会社も多くあります。
最初はコールセンターのような学生でもできるような仕事を紹介されるかもしれません。しかし、どのような仕事でも何かしらのスキルはつきます。
とにかく、まずは座り仕事の「経験」を得る事です。
オフィス系で得るスキルはどんなに些細な事でも必ず将来役に立ちます。
さらに普通のバイトをするよりも収入が良いため、専門職を目指す人は習い事をするなどの余裕も出てきます。
日雇い派遣の頃の生活レベルをある程度保つ事ができれば毎月、多くの貯金をすることすら可能になります。
何かを目指すにしても、日雇い派遣をメインにしているよりかはずっとメリットが多いはずです。

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生活費の工面
日雇い派遣から通常の仕事に移ろうとする人にとっては、これが一番の問題かと思います。 仕事に入ってさえいればいつでも給料が貰える事に慣れ、貰った金額を短期間で使い切ってしまう事が日常になった人にとって一ヶ月給料が入ってこないのは死活問題です。
方法は2つ。
3月の繁忙期などにできる限り無茶をして働いて金を貯めるか、新しい仕事が見つかった時に日雇い派遣も併用して休みなく働いて一ヶ月を乗り切るか、です。

一つ目の無茶をして働く方法ですが、これは日雇い派遣から貰う仕事だけでは一ヶ月休みなしで働いても金は貯まらないと思います。ですので直バイトも併用します。コンビニなどでも構いませんが、派遣先の業者さんから直で貰う仕事のほうが割が良いです。もちろん、これはほとんどの派遣会社が禁止していますが、ベテランは大抵、一つや二つはコネクションを確保しているはずです。

二つ目の脱出後の仕事と日雇い派遣を併用する方法ですが、どちらかと言うとこちらのほうが現実的かもしれません。
派遣社員の場合は、バイトの禁止などはない場合が多いので土日などの休みを当面の生活費を稼ぐ時間に当てましょう。日雇い派遣で培った節約能力があれば、一万円あれば一週間くらい余裕で暮らせるでしょう。
たった一ヶ月休みを諦め、快楽を我慢すれば、今までの金のない最低な生活から抜けられるのです。

いつかは決断しなければいけないのであれば、身体が動き、無茶ができる今のうちに決断しましょう。

いつまでも日雇い派遣から離れられない人のなかには以下のような心理があるのではないでしょうか?

「せっかくリーダー格になれて、手当てもあるし尊敬されて居心地がいい」
「 気が許せる仲間もいるし 、また別のところで新人からやるのもな・・・」


これらはかつて私自身の中にもあったものです。
派遣先の業者から頼りにされて、新人に尊敬される環境は非常に心地良いものです。
それで総てが満足ならまったく構わないんですが、現状に不満があって、なんとかしたいけど、その思いが邪魔しているのであれば、そんなものはさっさと捨ててしまいましょう。
きっと、その程度のものは他のところでも同じように手に入ります。


誰でも3ヶ月やればエキスパートになれる軽作業のリーダー格が、そんなに惜しいですか?

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